有田みかんの 床矯正 歯列矯正日記

床矯正の装置


歯列矯正というとワイヤー&ブラケットという装置を使った方法が一般的です。
床矯正ではどういう装置を使うか、どのように扱うのかまとめてみました。


●装置の数え方

装置は基本的に1床、2床と呼びます。私は上顎用装置を4床、下顎用装置を1床使いました。

患者さんの症状によってどんな種類の装置がいくつ必要かが決まってきます。
私は犬歯(八重歯)のスペースを作るため上顎は後方・前方拡大装置ばかりを使用しましたが、患者さんによっては、1つ目、、2つ目で違う働きをする装置を使うこともあるようです。

問題が少なければ、それだけ装置の数も少なくてすみます。つまり、治療にかかる費用も少なくてすみます。


●装置の各部分の呼び方

床装置ねじ

1.アダムス・クラスプ
臼歯にかける金属のバネです。この部分で床を支えます。
私のお世話になっているTクリニックではアダムスと簡単に呼んでいます。

2.ボール・クラスプ
先に小さな玉の付いたクラスプ、これも床を支えるためのものです。

3.ネジまたはスクリュー
このネジを巻くことによって装置の亀裂の部分が拡がり、顎を拡大したり、歯の移動を行います。
右の写真がネジを巻くのに使う道具(棒)のスクリューピンです。

4.唇側線・しんそくせん
装置によってはありませんが、床の部分で押されたり広がったりした前歯を押さえて、整える役割があります。

5.床・しょう
レジン、プラスティックで出来ています。この部分は顎の変化や治療の流れによっては削ったり、場合によっては付け足したりします。

6.ゴム
歯にリンガルボタンを付けて移動させたり、捻転を解消したりするときに片方を装置に付けて引っ張ります。ゴムは白濁してきたら効果が薄れるので交換します。


●装置の扱い方

装置は必ず両手でクラスプ部分をもって着脱します。
片手でやると金属疲労でクラスプ部分が弱くなり、折れてしまう事もあるようです。
特にアダムス・クラスプは装置をしっかり固定してくれます。
着脱を繰り返すことによってだんだんゆるんできます。つまり装置が浮きやすくなってきます。
定期的に調節してもらうと浮きを防げて装着感もアップすると思います。

装置は装着時間が長いほど効果的です。
舌で付けたりはずしたりするといった悪癖があると、結果的には装着時間の短縮に加え、クラスプがゆるんでしまうといった弊害も起こりやすくなります。

床装置のお手入れは、石鹸や台所用をほんの少し柔らかい歯ブラシに付けて磨きます。
特にネジの部分やクラスプの部分に汚れが付きやすいようです。歯間ブラシも役立ちます。

しばらく使うとにおいが気になります。また細かい部分の汚れはブラシでは落としきれませんので、時々部分入れ歯やブリッジにも使える部分入れ歯用洗浄剤(パーシャルデントなど)を使います。
使用説明書きにもありますが、冷たい水より適温のお湯の方がよりよく落ちます。
洗浄液に一定の時間浸けたら、そのまま歯ブラシで良くこすりその後きれいに水で洗います。
歯医者さんによってては超音波で洗浄してくださるようです。

ネジの部分が固くて巻けない場合は、あせらずネジの部分にサラダ油を一滴落としてから
巻いてみるといいようです。

また、可撤式のため紛失、破損の可能性があります。
食事の時など口から出した装置は必ずケースに入れる事が大切です。
ティッシュやペーパーナプキンに包んでテーブルの上に置く、といったことは、紛失につながるため出来るだけ避けたほうがよく、特に固い物でなければ、装置を付けたまま食事をした方が良いようです。


●装置のいろいろ(島倉千代子風に歌いながら見るとたのしいかも~♪)

床装置

↑並行拡大と側切歯前方移動のスプリングつき装置

床装置

↑犬歯のスペースを確保する前方移動用装置

床装置

↑拡大したあと歯軸をそろえるため両側から挟み込むサンドイッチタイプ


先日のセミナーで実物を拝見しましたが、最近はレジンの色も色々あるようです。
これからはブラケットのゴムのように色を選べるようになるかもしれません。
そうなればショーキョーサー生活をもっと楽しめそうです。


じゃじゃじゃじゃ~ん!

床装置

↑これはすごい!ショーキョーサーあこがれのレインボーバージョンです。(ドイツ製)

このページの作成はK先生にご協力、ご指導いただきました。